前立腺肥大症
前立腺肥大症とは
前立腺が肥大して尿の流れが悪くなると、尿が出にくくなり、残尿感を感じる症状が現れます。また、膀胱が完全に空にならないので、排尿回数が増え、夜もたびたびトイレに通うようになります(夜間多尿)。尿の量が大幅に減って勢いが弱まり、排尿が終わるとき尿がポタポタと滴るようになります。

また前立腺肥大症と同じく排尿困難の症状が現れる前立腺がんという病気もあります。もし、頻尿(1日8回以上、就寝中1回以上の排尿)などでお悩みの方は、念のために泌尿器科に受診されることをお勧めします。
原因
はっきりとした原因は分かっていませんが、特に男性ホルモンの変化と関係があると言われています。また、前立腺肥大症は50代を過ぎた男性に多く見られます。
治療
基本的には特に不快な症状(残尿感、頻尿など)や合併症(尿路感染症、腎機能障害、血尿、腎臓結石、尿閉など)がある場合を除き、治療の必要はありません。治療を行う場合は薬物治療を行い、薬の効果が見られない場合は手術を行います。
治療薬は以下の通りです。
・前立腺と膀胱の筋肉の緊張をゆるめ、尿を出やすくする薬
→ユリーフ、ハルナールD(後発品:塩酸タムスロシン)、エブランチル、フリバス、ミニプレスなど
・男性ホルモンの働きを抑えることで前立腺を縮小させる薬
→プロスタール(後発品:レコルク)、パーセリンなど
・排尿障害が軽度で頻尿や尿意切迫などを主症状とする軽傷を改善する薬
→セルニルトン、八味地黄丸、牛車腎気丸、猪苓湯など
引用元:ふれあいだより36号
